私たちが目指しているのは
心の栄養となれるような“やさしさ”を持つ食中酒です。

安芸虎の酒

当蔵は、小規模生産の小さな酒蔵です。
時間をかけて、手造りの工程を大切にしながら、少量仕込みで酒造りを行っております。

自然から与えられたものを使い、いかに美味しいお酒がつくれるか。
与えられたものの個性に寄り添い、その個性をより引き出し生まれる美味しいお酒。

私たちが目指しているのは、心の栄養となれるような“やさしさ”を持つ食中酒です。
ゆったりと過ごしたい時、ひとり物思いにふける時、楽しく仲間と集う時、そんな大切なひとときに、そばにおいていただけるような「味わい深いお酒」。
伝統を大切にしながら、時には伝統をも疑う姿勢を持ち、美味しいお酒が造れるよう日々取り組んでおります。

水のこと

清流“赤野川”の水

酒づくりに大切な水。
仕込み水には、蔵のすぐ近くを流れる清流“赤野川”の伏流水を使用しています。
赤野川の地下水は軟水のため、優しく柔らかな酒に適すると言われています。
高知県というと、淡麗辛口のお酒をイメージされる方も多いと思いますが、当蔵で仕込むお酒は、その水の特性を活かし、「軽快な酸」と「力強さ」、「味わい深さ」とともに、「やわらかく丸く、人を和ませるやさしさのあるお酒」を目指しています。

また弊社では、水源である赤野川の最上流域に社有森林を保有し、環境に配慮しながら酒造りを行っています。

米のこと

米の特性を生かした酒造り

高知県産酒造好適米「吟の夢」や「土佐麗」をはじめ県内外の酒造用米を使用し、それぞれの米の特性を生かした醸造を行なっています。

【吟の夢】

高知県で育種された第1号の酒造好適米。
酒米の「山田錦」を母とし、その特性を受け継いで、1998年に誕生しました。
山田錦よりも背が低く台風に強い性質を持っています。

◆適度な酸味とフルーティーな香り、軽やかなうまみ、飲み飽きしないキレの良さがあります。

【土佐麗】

2018年に開発された酒造好適米、第3号。
2009年に、酒造好適米第2号「風鳴子」と「ひとめぼれ」を交配し、高度精白可能な酒造適性の優れる多収性品種「土佐麗」を育成。
高度精白可能な酒造適性の優れる多収性品種として2018年12月に品種登録、2019年2月に奨励品種として採用されました。

◆味幅のあるしっかりした酒に向いています。

【土佐錦】

1994年に、酒造適正米「土佐錦」として誕生。
「土佐錦」は大粒で、吸水性がよく、粗タンパク質含有量が低く酒造適性に優れています。

◆雑味が少なく、スッキリした淡麗辛口の酒に向いています。

酵母のこと

安芸虎の酒造りに欠かせない
個性とロマンあふれる高知県酵母

酵母

弊社では、協会酵母や高知県酵母を、目的に合わせて選択しています。

高知県酵母とは、土佐酒の特徴づけを目指して開発された酵母のこと。
特に吟醸香に特徴をもつ酵母で、安芸虎の酒造りにおいて大切な存在です。

高知県工業技術センターでは、高知県独自の酵母の研究と開発が行われています。
高知県酵母のおもしろさと言えば・・・
【宇宙と深海を旅してきた宇宙深海酵母】
【香り高く華やかな酵母CEL-24】
などなど個性とロマンあふれる高知県酵母が開発されています。

杜氏の声

「食中酒の新しい味」への挑戦。

杜氏の声

酒造りに携わって25年。
手造りの特徴をいかんなく発揮できる「味わい深い酒」を目指しています。
爽やかな酸に特徴があり、造りの過程で濃い味わいを持たせることにより、料理との相性を重視する「食中酒」としての酒造りを探求しています。
目指しているのが「食中酒」なので、酸は高めになっています。
しっかりとした味わいを表現したいので、土佐酒ならではの後味のスッキリ感も重視していますが、あまり辛口になりすぎない酒造りを目指しています。
数値も重要な要素のひとつですが、もっと大切なのはその酸が爽やかな酸味であること、つまり正常に元気な発酵をしていること、元気なまま、きちんと発酵が完了する様にお世話することだと思っています。

さらに安芸虎が大切にしている味わいに「苦味」があります。
苦味については誤解を招きやすいので、普段はあまり触れないようにしています。日本酒を語る時、苦味はそのマイナス面だけを取り上げられる事が多いからです。
しかし、食事中に残った味わいをリセットするには、酒の「苦味」はとても有効です。
スッキリとした苦味を持っているところが、食中酒「安芸虎」の強さだと思っています。
ワインと料理の関係に比べると、日本酒の飲まれ方は、どこか固定化されているように思います。例えば、「淡麗辛口」だけの日本酒よりも、本来の酒らしい味わいを持った存在感のある日本酒の方が、料理と酒を互いに引き立て合う。
自分の感性を研きながら、日本酒の楽しみ方がもっと幅広い世界になるように、「食中酒の新しい味」への挑戦を続けています。

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